2024年 新年のご挨拶

2024-01-04

 「建築家ではなく庭師のように考える」これは、昨年出会ったブライアン・イーノの言葉です。(Brian Eno:ロックバンド「ロキシー・ミュージック」の元メンバー。ソロ転向後は、アンビエント・ミュージック(環境音楽)を開拓した第一人者として知られている。)

 つまり、「終わりではなく始まりをデザインする」ということ。

 私は、以前から、「建築は竣工=完成だが、庭は竣工=スタートだ。建築は竣工直後から古びていくが、庭は竣工後から手入れ次第で良くなっていく。」と、折に触れて発言してきたので、(古びていくこと=悪いこととは限らないです。念のため・・)この言葉に出会ったとき、とても嬉しかったのと同時に、「庭師を比喩に使うなんて、さすが英国人!」と思ったのでした。

 庭師であるということは、始まりをデザインすると同時に、様々な環境条件に柔軟に対応できる能力があるということも意味しています。これからの時代、自然環境の変化だけでなく、社会情勢も大きく変化することが予測されていますが、人々がくつろげる身近な自然から災害に強い自然まで様々なタイプの自然環境が必要とされていることを実感しています。

 こうした自然を整える仕事は、決して、一人の力ではできることではなく、多くの方と共通の価値観をもって進めていかなければなかなできません。

 昨年は、「ガーデンキュレーター®」が商標として登録されました。

 今年は、ガーデンキュレーターが活躍できる組織を本格的に始動する年にしたいと考えています。また、森林とガーデンを繋ぐプロジェクトなど、新しいプロジェクトがいくつか始動し始めています。ガーデンを自然と人間を繋ぐ媒介として、様々なカタチで皆様のお役に立ちたいと考えています。

 本年も、ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 

すべての庭をオーガニックに!

株式会社Q-GARDEN 代表取締役 小島理恵

カテゴリー: COLUMN
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