Q&A_アーボリカルチャー編

2020-01-14

Q. アーボリカルチャーとは何ですか。特殊伐採との違いは何ですか。

海外では樹木栽培、樹木管理、治療行為などを一体的に表す「アーボリカルチャー」という仕事が存在します。そして樹木に関する高い知識と豊富な経験を持ち、安全・確実な方法で樹木への処置を行うことができる専門家を「アーボリスト」と呼びます。

アーボリ(Arbori)は樹木、カルチャー(Culture)は文化・教養・栽培であり、樹木の文化・教養、樹木栽培などと訳されます。簡単に表現すると「樹木学」のことです。最近、林業界では、高木を倒さず伐採する技術の「特殊伐採」が注目されています。特殊伐採とは高い木を倒すことなく伐採することを指します。高い木に登って、高所から少しずつ順番に枝を落としていきます。また木に登ることが困難な場合には、クレーン車を使用して作業を行うこともあります。アーボリカルチャーも高木の上に登って作業するため、日本の特殊伐採と同じように扱われてしまうことがあるようです。特殊伐採とアーボリカルチャーは作業内容にあまり違いはありません。しかし、アーボリカルチャーは、特殊伐採という狭い意味ではなく、樹木と共存する社会をめざし、景観づくりに通じる社会的意義を持つ、欧米生まれの技術です。

このように、アーボリカルチャーは、伐採とは意味が異なり、樹木に関する多様な活動を指します。アーボリカルチャーは本来、樹木を管理する目的もあるため、樹木に関するより専門的な知識が必要になります。そのため特殊伐採と比べて、アーボリカルチャーのほうが樹木そのものに対する意識が強いです。

 

Q. 伐採と剪定の違いはなんですか。

伐採とは立木をそのまま一本、根元から切ることです。材木を取るための丸太にする「主伐」や、人工林のコンディションを整えるために間引きをするための「間伐」や「除伐」と作業工程によって言い方が変わります。

剪定とは木の葉や枝を刈り取り、形を整えたり無駄な枝を切って木のバランスを整えたりすることを目的に行うことを指します。剪定をすると木の見た目が良くなる上に、害虫発生を抑制します。木の成長促進を促すことにもなるので一般家庭の庭木でも良く行われます。

伐採の場合は、どのタイミングで行っても問題ありません。しかし剪定の場合は、成長を促したり、健康を維持するなどの目的があるため、庭木や樹木の種類によって最適なタイミングがあります。

 

Q.  高所作業車が入れない場所なのですが、大きくなりすぎた樹木の伐採・剪定はできますか。ほかの造園屋さんに断られてしまいました。

弊社は特殊な技能をもったアーボリストと連携し、一般的なの造園会社が行うことのできない特殊な剪定作業を得意としています。神社仏閣、街中の住宅街など、車が入っていけないような場所での樹木の剪定も行うことができます。

 

Q. 寺社内の木立の中に一本だけ倒れかかっている危険な木があります。地元の造園会社に相談したところ周辺の正常な木々も伐採して更地にしてからでないと作業できないと言われました。危険ないその木だけを伐採することはできませんか。

寺社内の林の中や歴史的建造物が立ち並ぶ混みあった場所でも、アーボリカルチャーの技術によって、対象となる危険木だけを伐採することができます。健康な木々や周りの貴重な建物にも被害を与えずに伐採可能です。

 

Q. 保護林の中にある樹木を剪定したいのですが、下草が保護対象のため剪定した枝を落とすことができません。下草に危害のないような剪定方法はありますか。

アーボリカルチャーの技法は、ロープで吊り上げて枝を運ぶため、そのまま下に剪定した枝葉を落とすことはありません。

 

Q. 樹木の剪定・伐採作業中に大きな枝が落ちてくるなどの危険はありませんか。

アーボリカルチャーの剪定・伐採方法は、一本一本吊りあげながら切り、そして適切な場所にロープで吊り下ろすため、基本的には周囲に影響はありません。

 

Q. 剪定・伐採した木は処分してもらえますか。

有料で処分いたします。

 

Q. 剪定した枝や伐採した木を使いたいのですが、加工はできますか。

細かいご要望にはお応えできませんが、その時に持参している道具を使って処理できる範囲内で、手で運べる大きさや、車に積める大きさなどへ加工いたします。

 

Q. 庭の木の根っこを掘り上げて処理してほしいのですが。

周囲の状況によっては、掘れる場合と掘れない場合があります。まずは処理できるかどうか判断するために、現地を調査させていただきます。

カテゴリー: COLUMN
お問い合せ