TCGビル “花木が開花リレーするオフィスビルの雑木林”

◇設計: 髙松建設株式会社・株式会社プランテック・青木あすなろ建設JV
◇植栽設計・監理: 株式会社Q-GARDEN

 

TCGビルは、髙松コンストラクショングループが東京都港区芝4丁目に新設した地上18階の自社ビルで、2023年3月に竣工しました。

東京都心にある高層ビルであるため、あまり緑地スペースを取ることができません。その上、緑化基準や港区独自の基準などの制約が多い中での植栽設計を考えていく必要がありました。

 

国道15号・第一京浜沿いに面したビル低層部のエントランスエリアは、柱が立ち並ぶようなビルデザインになっています。
その柱の間に常緑ヤマボウシを列植することで、エントランスを通る人々の目に留まるようにしました。毎年の初夏には一面に白い花が開花する木々を見ることができるため、爽やかな気分になることでしょう。

東側からみた公開空地部分は、イロハモミジをシンボルとした自然風の植栽に。
コブシ、オカメザクラ、ヤマボウシ、エゴノキと、花木の開花がリレーするように設計しました。
下草類は、ツワブキ、ヤブラン等の在来種も交えつつ、楚々した花が咲く品種をセレクト。
落葉樹と宿根草の組み合わせとなっており、ベンチに座った時にホッとするような、まるで雑木林にいるような空間を演出しています。

通常、オフィスビルの植栽では花が咲きほこるようなデザインにすることが少ないのですが、都会の中でも季節を感じられるイメージで植栽デザインした事例です。

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