東京サマーランド “ナチュラルに四季を楽しむアドベンチャーラグーン”
植栽デザイン施工: Q-GARDEN(2023年5月)
請負業者:東亜道路工業(株)
デザイン監修: HOC
東京・あきる野市にある大型プール・遊園地など盛りだくさんな総合レジャー施設「東京サマーランド」。1967年にオープンして以来、世代を超えて親しまれている施設です。
天候を問わずにプールが楽しめるアドベンチャードーム(屋内プール)と、日本最大級の流れるプールや大型のウォータースライダーが楽しめるアドベンチャーラグーン(屋外プール:夏季限定)の2つのプールエリアがあります。その他にも、絶叫系からのんびり系まで幅広いアトラクションを兼ね備えたスリルマウンテン(屋外遊園地エリア)もあります。
今回は、屋外プール内の「休憩エリア」と「舗装通路エリア」の植栽一部をリニューアルしました。施設全体のランドスケープデザイン計画のもと、Q-GARDENが植栽のデザイン・施工を担当しています。
広大な施設であるため、プールシーズンを避けて部分的に植栽をリニューアルしていきました。もともと舗装だったところを植栽地として整備した部分と、もともと植栽されていたところの植栽内容を変更した部分があります。
屋外プールエリア
“アドベンチャーラグーン”と呼ばれる屋外プールは、冒険体験型をテーマとしておりウォーターアトラクションも多彩にあります。エリアの各所に岩や滝が配置されていて、ワクワク感たっぷりで子供たちに人気のエリアです。
大きな擬岩だけを配置してあったところに、岩肌に沿ってオージープランツ中心の植栽を施しました。形や色に特徴のある植物の組み合わせと、背景の岩肌がマッチして、とても良い写真映えスポットとなりました。
<BEFORE>
<AFTER>
プール脇に点在する植栽エリアは、冬の寒さに耐えられる植物をチョイス。
植物本来の姿でつくる景観と四季の展開を動画のように堪能する“ナチュラリスティック(*)”な植栽を施しました。
*ナチュラルリスティック:自然からインスピレーションを受けて創造される植栽や空間づくりの中で使われる言葉。
夏限定の看板アトラクションのひとつ、豪快な水が落下してくる“アクアファン”のそばにも、ナチュラリスティックな景観を追加しリニューアル。
もともとあったコニファーの植木も綺麗に剪定しました。
<BEFORE>
風通しの良い景色になり、また、プール監視上の視認性も良くなりました。
プールで泳ぎながら緑の下の日影で少し暑さを凌げます。
<AFTER>
休憩エリア
プール施設なので、メインの営業期間となる6月下旬から9月下旬までの間に、空間が華やぐような植物を選んでいます。
アドベンチャーラグーンの近辺に、休憩で使用されているベンチや階段があるのですが、その脇に、夏の間に見事に真っ白い花を咲かせるたくさんのアナベルは圧巻です。お客様が休憩や食事をしながら、爽やかな景色に癒される場所になりました。
舗装通路エリア
そのほか、舗装通路近辺では、塀に沿って一部の舗装を撤去し、土を新たに入れ込んで植栽したことで、さりげなく自然と一体化した雰囲気を演出しました。
施設の構造物はそのままでも、植物は組み合わせによって、空間のイメージを変えることができます。今回は、その良い事例になったのではないかと思います。