2026年 新年のご挨拶

2026-01-04

新年、あけましておめでとうございます。

昨年の大みそかの日に、Gardens Illustratedの『THE NEW BEAUTIFUL』という本が手元に届きました。副題は「Inspiring gardens for a resilient future」。「レジリエント」とは、「回復力のある」、もしくは「困難に強い」といった意味でしょうか。

ページをめくっていくと、あのグレートディクスターに、枝を積んだ大きな昆虫のためのハビタットがシンボリックに据えられていたり、シシングハーストでは、もう灌漑を行わない方針に切り替えたりと、有名な庭園が、かつて自身が見学に行った時と違う姿をしているということを知ります。

また、全体的な特徴としては、支柱が無い・(伝統的でアイコン的なものを除いて)刈込やエスパリエなどの仕立物がほぼ無い、そして、春から初夏の花と新緑の美しい写真が大半を占めています。

かつてガーデンデザイン界を席巻していた、冬枯れのフォルムを逆光で撮るというグラフィックは、ほぼ無くなりました。
個人的には、日本においてグラス類(イネ科植物)は、箱根の仙石原や阿蘇などの萱場のススキの景色、もしくは、伝統的な棚田の稲穂の光景に勝るものはないと考えているので、様々な園芸品種のグラス類を用いてガーデンをつくるという流行のようなものを日本でも取り入れるということに、どうしてもなじむことができずにいました。また、植栽に集う虫たちの姿を見ていても、やはり、様々な品種の花が咲いていると、様々な品種の虫(ハチだけでも何種類も)がやってくるということで、生物多様性に寄与するという点で、様々な種類の花を組み合わせることは自然の理にかなっていると考えます。

編集者による序文にこのようなことが書かれています。一部を引用してみます。

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設計してすぐに作り、次の庭に持ち越す「インスタントガーデン」の時代は終わりました。「アフターケア」や「メンテナンス」という考え方から、スチュワードシップという考え方へ移行し、熟練した芸術的な庭師が、細心の注意と軽いタッチで庭を育むことの価値がますます認識されるようになっています。
 この新しい波において、生物多様性は最も重要です。

〈中略〉

 この新しいタイプの美しさは、人によっては、「ガーデン」のより広い定義と、美しさのより広い感覚を受け入れるために、目と脳の配線を再構築する必要があるかもしれません。

Stephanie Mahon (Google翻訳)

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この本を眺めていると、世界中のガーデナーが、環境変動が著しいこの状況においても、常に美しさを保つための様々なトライをし、さらに、生物多様性や土の枯渇等の問題にも対応しようとしている姿が見えてきて、ガーデンにおいて同じような試みをしようとしている私自身にとって、世界中に共通の仲間がいるんだと、勇気をもらえます。

さて、株式会社Q-GARDENは、昨年はスタッフも増え、2027年に横浜で開催される国際園芸博覧会など、様々なプロジェクトの設計の一端を担わせていただくようになりました。今年も、様々な場面で、皆さまのお役に立てるよう、真摯に仕事に向き合いたいと考えております。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社Q-GARDEN
代表取締役 小島理恵

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